株式会社深沢製作所
髙須 充

品質を支えるのは人

精密板金加工という一枚の板を折り紙のように折り曲げて製品を作り出す手法で、企業のものづくりを支える深沢製作所。細かなニーズに答えられる技術を持つ一方で、人の技量が製品の品質を左右するという課題もある。賢者は製品の品質保証の仕組みづくりと従業員が働きやすい環境づくりのため邁進する。

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賢者プロフィール

氏名 髙須 充
会社名 株式会社深沢製作所
出身地 東京都
出生年 1966年
こだわり 無駄なことをしない
趣味 ジャイアンツが勝つ試合を観戦すること
休日の過ごし方 犬とゴロゴロ
座右の銘 山本五十六元帥やってみせ(略)
好きな食べ物 焼肉、ネギトロ巻き
尊敬できる人 櫻井よしこさん、新将命先生、山本五十六元帥

賢者ヒストリー

  • 幼少期~学生時代

    父の膝の上に座っていると、次期社長、2代目と大勢の人に声をかけられました。何のことだか分からないけれど、自分は父の次なんだと思っていました。忙しそうに歩く足音、おはようございますと大きな声で挨拶する若い男の人達の声で毎日目を覚ましました。部屋を出ると、16歳から20歳位のお兄さんたちがご飯を黙々と食べています。何度も聞こえるのは電子ジャーを閉めるガチャンという大きな音だけ。中学校を卒業して福島県から東京の会社に就職し、定時制高校に通いながら仕事をして親に仕送りをする社員達です。彼らの食事が終わると私たち家族の朝食が始まります。おしゃべりをしながらの楽しい朝食ではなく、とにかく早く噛んで飲み込まないと叱られ、お味噌汁をご飯にかけてお茶漬けにして飲み込む技を習得しました。他人の飯を食べて育てとのことで、大学は寮に入ることになりました。門限、点呼、消灯、飯マズイ、汚い、テレビ無し、と不満だらけの寮生活でしたが、共通の不満を言い合うことで打ち解けた仲間達が、親友という財産になった事に感謝しています。

  • 社会人時代

    平成元年の消費税導入で主力商品の製造が間に合わないとのことで、社員寮に入って3か月間の予定だった新人研修が、6ヶ月間に延長されました。新入社員でも容赦なく、製造研修と言う名の組み立てラインに立ち、コネクターを挿入し続けました。気を抜くと次の工程の先輩から遅いね、の一言が飛んできました。流れに乗って差し込むのに必死で、新人研修終了近くには右親指の幅が左に比べて2倍の大きさになっていて驚愕しました。父と製造不良ってなくせないのか?と話をしたこともあり、品質管理部に配属希望したところ、めでたく配属されました。データを取り、レポートを書く毎日で、主任がなかなか承認印をくれず一度目で受領されたことはありませんでした。主任は自分をキライなんだ、いじめているのだと思っていましたが、今ではいい勉強をさせて頂いたと感謝しかないです。主任の鬱憤を晴らすべく、Cpkを盾に設計部門の大先輩にやり直してくださいなんて、新人が言うなんて今思えば恐ろしいです。反省しています。

  • 社長就任のきっかけ

    社員と話している長男を見て、私が持っていない、人懐っこさ、優しさ、ユーモアを持っていると感じます。すぐにBCPを始めなければと思いました。自分がそうであったように、父の背中を、生きざまを息子に見せねばと思い社長に就任しました。また、社員の待遇改善にも力を入れたいと思いました。私の寿命があと32年あると考えた時、残り10億秒。そのうちの3分の1は会社で過ごします。家族と過ごすよりも長い時間かもしれません。もし3億秒もつまらない、居心地が悪い所にいると思うとぞっとします。社員の皆は私が思う以上に嫌だと考え、すぐに過ごしやすい会社にしようと決意しました。休日が少ない、有給が取れない、給料は安い、残業が多い、仕事が難しい、社内の雰囲気が悪い、子育てが難しい、定年したものの年金はまだもらえない、働きたいのに定年しなければならない、何ハラ、不健康、メタボ、と改善したい事案が山ほどありました。

  • 現在の事業

    顧客にも社員にも変わってきたよね、と実感される会社づくりをしています。今日も良いこと、楽しいこと、新しいことがあるよ、と思われる会社作りに注力しています。もちろん利益を上げる事は必須事項ですが。シングルマザー応援企業を目指しキッズルームを社内に設置し、早上がりを提唱したりしています。シルバー人材の採用や月に1度のテレワーク活動も実施するなど、社員の働き方に力を入れ、また品質に対しても真剣に取り組んでいます。高品質には社員の心と体の健康が欠かせません。また、独自の簡易金型作製技術と複合加工により顧客満足度を追求し、1個から量産まで、高精度・超短納期で対応しています。熟練した技術者によって点検からメンテナンスまで管理・維持しています。そして生産活動は地球資源を消費し地球環境に負荷を与えていることを認識し、環境負荷を少しでも小さくすることを目指しています。そのために資源有効活用や待機電力の削減、物流改善などを積極的に行っています。

  • 今後の展望

    少子高齢化による労働人口の減少で、社員数確保が困難、後継者不在で廃業する会社があとを絶ちません。新入社員が面接にすら来ない小零細製造会社が更に増えるでしょう。素晴らしい会社であっても、年齢ピラミッドが逆になっているので若い子に敬遠されてしまいます。中途採用者を一から教育するのも難しいと言う会社もあるでしょう。就職希望ランキング会社には、高学歴者しか入れない。金勘定がうまければ、会社は未来永劫続くなんて昔のことです。私達も同様の不安は進行中です。しかし、現社員のために、立ち止まれない。高学歴じゃなくても、他にないから仕方なく入社しても、老後の預金が足りないから入社しても、理由は問いません。仲間になってくれた人と家族を幸せにするために考え働くのが、経営者の役割です。小さな会社でも出来る、やっているぞということを発信し、零細企業から働き方改革が実現できたら、「日本の製造業復活」と一面に載ります。載せよう。

  • 若者へのメッセージ

    私たちは常に3つCの上に立ち行動しています。コンプライアンスは法令遵守。コミュニケーション意思伝達。コミュニケーションについては、意思伝達、情報共有を多く行って信頼関係、つまり絆になるまで高めようと行動しています。最後のCはチャレンジ、挑戦です。皆さんもルールの範囲内で行動し、絆で結ばれた仲間をたくさん作り、精一杯チャレンジしてみてはいかがでしょうか?一緒に仕事が出来たら光栄です。

会社概要

企業名 株式会社深沢製作所
所在地 東京都世田谷区深沢4-19-7
業種 製造
設立 1968年
資本金 2,000万円
従業員 43名
事業内容 板金製品の設計・製造
URL https://fukasawa-ss.jp/

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