PROFILE
賢者プロフィール
氏名 | 黒田 章裕 |
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会社名 | コクヨ株式会社 |
出身地 | 大阪府 |
趣味 | 音楽鑑賞 |
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休日の過ごし方 | ゴルフ |
座右の銘 | 露堂々 |
日本を背負う若者へのメッセージ | 何事にも興味を持ってください。好きなだなと思ったことに知識をもつとそれが楽しくなるというレベルまで興味を持つことが大切だと思います。皆様がご活躍されることを願っております、頑張ってください! |
HISTORY
賢者ヒストリー
祖父の黒田善太郎はコクヨの創業者でした。私が幼い頃には会社はすでに紙製品業界でトップに立っていました。家には不良品のノートがあったのですが、まだ幼い私にはどうして不良品なのかわかりませんでした。不良品である理由は罫線の切れ端がノートの小口から見て、一直線ではなくジグザグになっているというものでした。その時にこの会社は非常にこだわりの強い会社なんだと感じました。ノートに書ければいいというところだけにこだわるのではなく、それを使う人、持っている人、しまうとき、いろんなときに心地良さを提供できれば、より価値が増すのではないかということを常に考えている会社だなと幼心に感じました。
上場して間もない頃のコクヨに入社し、28歳で取締役に就任しました。取締役になるに際して、父に祖父の位牌が飾られた仏壇の前に呼ばれました。「私ができることはここまでだ、これからは自分の力で頑張って働きなさい」と言われました。親子の縁を切るわけではないけれど、そういう風にやりなさいという話をされました。それで覚悟を決めたというわけではありません。もともと幼い時にいい会社だと思って入った会社ですので、その会社の役に立つのならいろんな経験を積んでいこうと思いました。
意欲的に仕事に臨んだ結果、その後私は副社長に就任しました。そのわずか2年後、当時の社長である叔父が急逝したことで、思いがけない時期に社長に就任することになりました。この時39歳でした。突然のことだったので狼狽しました。祖父と父は創業者と二代目です。カリスマ性を持った経営をしていたと思います。二人と私とでは違いがあることを受け入れて、どうやってコクヨの経営をしたら良いのか、結論を出すのには時間がかかるのだろうな、と思いましたね。
私の場合は、できるだけ大勢の人たちの知見を借りて、集団経営のような形で経営をしていくべきだという結論に至りました。取り入れたのは情報の共有です。パソコンの普及がはじまった頃にオフィス・オートメーションを活用して社員とはファミリーのような関係を構築しました。IT化は文具業界には逆境とも思われました。しかし、なによりもコクヨの社員自らがそれを使うことで、コミュニケーションを通して悩みの相談をしたり、言いたいことを言ったりと人間関係をより豊にしていきました。そのおかげで商品やサービスが良くなっていきました。IT化は弊社だけでなくお客様もされていましたから、それなら「パソコンを置く机はどんな机がいいのか」と発想は展開することができるようになりました。ITによる情報化をいち早く進めたことは、お客様に対しても「モノだけを売る会社ではない」と捉えなおすことに役に立っている一つだと思います。
一番大事なのは若い人たちにコクヨのブランド価値をどのようにお届けするかだと思います。モノで届けるのは社長以下、執行の者たちがやっているので、私が伝えられるのはコクヨの考え方です。イズムや歴史、また作り上げてきた成果、つまり商品のプロセスも含めた考え方です。そうすれば私もまた新しい役割が果たせるのかな、と思っております。
COMPANY
会社概要
企業名 | コクヨ株式会社 |
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所在地 | 大阪府東成区大今里南6-1-1 |
業種 | 製造 |
その他 | |
設立 | 1905年 |
資本金 | 158億円 |
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従業員 | 連結6,668名(2015年12月現在) |
事業内容 | 文房具、家具の製造、仕入れ、販売など |
URL | http://www.kokuyo.co.jp/ |