KENJA GLOBAL(賢者グローバル)

株式会社匠工芸
桑原 義彦

モノが語る物語を
つくる

日本有数の家具産地、旭川地域で半世紀近くにわたって家具をつくる匠工芸。創業当初、地域には箱物と呼ばれるタンスなどの製造が多い中、無垢材を使ったリビング・ダイニング製品の製造を始めた。時代は会社のテーマに追随し、展開に成功。良いモノづくりに欠かせないのは良い人づくりだと語る賢者。脈々と受け継がれる物語がある。

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PROFILE

賢者プロフィール

氏名 桑原 義彦
会社名 株式会社匠工芸
出身地 北海道
出生年 1947年
こだわり モノづくりは人づくり
趣味 庭いじり
特技 草刈り
休日の過ごし方 犬と散歩
座右の銘 世の中に不運はなし、すべて試練のみ
好きな食べ物 すき焼き
尊敬できる人 今まで関わってきた先生や上司、先輩の方々

HISTORY

賢者ヒストリー

  • 幼少期~学生時代

    北海道の野菜農家に生まれ、高校卒業後は北見の職業訓練校に行きました。職業訓練校にはいくつかの専攻課程があり、何かを選択する必要があったため、正直こだわりは無かったのですが、「木工」というキーワードを見たときに得体のしれない興味をそそられ、たまたま叔父さんが大工をやっていたこともあり、進むことを決心しました。厳しい期間でしたが、嫌だと思ったことは一度もなく、とても充実していました。何かを作り始め、無から有になる面白さをそこで学びました。

  • 社会人時代

    卒業後は、旭川の家具の特注メーカーに斡旋され、3年間の修行期間でモノづくりの心構えを学びました。さらに、そこで若い技能工の技術を競い合う「国際技能オリンピック」を紹介され、その出場資格である「日本国内の大会で1位になろう」と誓い、二度目の挑戦でその座を勝ち取り、日本代表としての出場資格を得ました。技能五輪では、見事「銀賞」に輝くことができ、海外と日本の違いや日本の道具や技術の素晴らしさを知るきっかけになりました。

  • 起業のきっかけ

    帰国後は、人事上の都合で職人の現場を数年で離れなくてはならず、営業や企画の部門に移動し、その会社に16年勤めました。32歳の時に独立し、椅子や机などの「脚もの」を得意とする会社を始めました。もともと旭川は、タンスや化粧箱など嫁入り道具として重宝されていた「箱もの」が主流で、椅子や机、テーブルなどの「脚もの」はほとんどありませんでしたが、これから日本人の生活習慣や住宅事情もどんどん変わり、必要な家具も多様化していくことは容易に想像することができました。

  • 現在の事業

    「自分たちの生活感ならどんな家具が欲しいのか」を考え始めましたが、最初はすぐに売れませんでした。ただ、地元の家具の展示会に出し続けることで、「3年も出ているなら売れているから造っているはず」というバイヤーの話も徐々に出てきて、そういった家具の需要に気づきました。そこでコンセプトにしたのは、「木材を使った家具」です。旭川の「産地力」で、多様化するニーズに応えていかないと勝てないと判断し、大雪山からとれる良質な木材を活かして、価格的にも品質的にも差別化ができる家具を作って行こうと方針を立てました。次第に時代が追随するようになり、売れる商品も出てきました。最初は3人で始めた会社でしたが、商品のヒットもあり従業員も拡大し、工場の移転にも繋がりました。本当に「いいもの」は造る人の環境がとても大切だと私は考えています。

  • 今後の展望

    木材は自然の材料ですので、100年経たないと家具には使えません。100年育った木は、100年保つような家具づくりをしなくていけないと思っているので、「世代を超えて残るような家具」を常に考えて、生活に潤いとくつろぎを持たせるなモノをこれからも造っていきます。

  • 若者へのメッセージ

    「プロ」は自分の人生を楽しみながら「プロ」であるようなモノづくりを社会に提供していくという意識を忘れずに、生活を楽しんで仕事をして欲しいです。若い人は、あまり物事を一つに考えないで、幅広く考えて、自分にとって良い方を考えられるようなモノづくりをしてほしいです。

COMPANY

会社概要

企業名 株式会社匠工芸
所在地 北海道上川郡東神楽町南1番通24
業種 製造
設立 1979年
資本金 4,200万円
従業員 46名(2022年07月現在)
事業内容 特注部門:特注木製家具装備品各種、オリジナル部門:テーブル、デスク、椅子、飾り棚、食器棚、クラフト製品、その他
URL https://takumikohgei.com/
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