カワモト・マニュファクチュアリング株式会社
中野 幹生

「家族に誇れる職場づくり」を目指して

賢者が入社した当時の会社は、お世辞にも家族に誇れる職場ではなかった。 品質問題や労災事故、社員同士のいざこざなど様々だ。 誰が悪いわけでもない、ただ経営環境が悪かった。 しかし自分たちの職場だけは、自分たちの力で変えられる、いくつもの経営改革を起こした! そこには社員や家族、また仕事に対する熱い想いがあった!

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賢者プロフィール

氏名 中野 幹生
会社名 カワモト・マニュファクチュアリング株式会社
出身地 京都府
出生年 1968年
こだわり 土地や歴史、人と人生に意味や関わりを見出すこと
趣味 米づくり、スキーなど野外活動
特技 観察
休日の過ごし方 実父から受け継いだ田んぼを守っています
座右の銘 七転八起
好きな食べ物 旅先の名物、旬のもの
尊敬できる人 苦難を乗り越えるため努力している人

賢者ヒストリー

  • 幼少期~学生時代

    いまでは観光地になっていますが、京都北部の重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」で生まれました。遊ぶものは何もない田舎ですから、近所の悪ガキたちとつるんで山や川で暗くなるまで遊びほうけていました。翌日の遊びを考えると修学旅行の前の日のように眠れない。2~3時間寝られないのは当たりまえ。高校時代は山岳競技、大学時代(専攻は哲学)はグライダー競技で全国大会へ出場しました。幼少期から学生時代は一生分遊びました。田舎はどこもそうですが、集落はお寺が一番高いところにあって同じような大きさの家が均等に散らばっています。精神文化が基軸にある共同体が、その「たたずまい」となっているわけです。ヨーロッパに行くと、深い緑のなかに村々があって、その中心に教会の尖塔がある。私たちは数千年そうした環境で暮らしてきたのです。自分は理念を基軸に利害関係者が一致協力する職場風景を夢見ていますが、そんな風景をイメージしています。

  • 社会人時代

    創業100年以上の化学品商社で営業職をしていましたが、上司の言うことを聞く人間ではないので、迷惑ばかりかけていたように思います。その性格もあって、メーカーのカタログを翻訳したり要約して自分なりにパンフレットを作って営業していました。その過程で理解が進むため、お客さまのニーズも理解しやすかったように思います。営業先は研究所や工場の開発セクションで、相手方の名刺に「博士」や「技術士」と書かれていることが当たり前でした。専門家の方々に対しても説得力のあるプレゼンができたかと思います。一件採用されれば10年~20年と継続受注される製品も多く、顧客との信頼関係構築が営業のカギになります。その点は一番勉強させていただきました。銀行出身の支店長からは「仕入先が大事や」と言われました。当時は意味がわからなかったのですが、いまでは納得しています。当社はお客様に中元歳暮を贈らないことがありますが、主要な仕入先には欠かしません。

  • 就任のきっかけとその当時

    気楽な気持ちで入社したものの、大変な職場環境でした。挨拶も朝礼もなし、掃除は年に2回だけ。品質問題と納期遅延が常態化し、人間関係のイザコザが絶えない状態でした。お客様の言いなりで、お客様と立場が全く異なっていました。その状況化でも、先代社長はそれらすべてに対応するなど、とても素晴らしい方でした。しかし、その先代社長が脳梗塞で倒れたことにより、突如社長に就任することになりました。就任当初はやみくもに改革を進めたため、古株の社員さんや取引先から抵抗を受けることも多く、四面楚歌の状況でした。ただ、社員たちの家族が子供を連れて遊びに来れるような職場にしたい、との想いから先頭に立ち、『家族に誇れる職場づくり』を理念に据え、社員全員の一体感を大切にする会社にしようと日々努力しています。今では、最高品質の製造加工とみんなに誇れる会社になりました。

  • 現在の事業

    企業の存在価値を語るとき、最も重要なものは「存続」の一言に尽きます。二番目が「社員の働きがい」、三番目が「価値の創造(収益性)」ということになります。収益性を第一に掲げると、ほかの2点が疎かになることが多く、これらを「掛け算」したときに長期的にデメリットが大きくなるわけです。では「社員第一」かと問われると、YESでもありNOでもある。もちろん人の命や人権は大切なものですが、これは最上位概念ではありません。当社はそのうえに「時間軸」を置いています。ホモサピエンスが地球上に誕生して20万年。生命はさらに古くて46億年といわれます。私たちは膨大な「時間軸」を生きている。企業の多くが顧客満足や社会貢献を目的とし、社員教育の核心に利他性を据えている。その矢印が指し示しているものは、果てしない時間の流れです。日本型経営の範として100年企業200年企業の存在があげられます。一貫して「存続」にこだわること、どのように「存続」するかを問い続けることが、企業の価値を生み、独自性につながるものと信じる次第です。当社は今期よりKmfG2025を掲げ、次なる10年のためのステップを歩みはじめました。厳しい業況が続きますが、新社屋の建設に踏み切り、コロナ禍に負けないエネルギーを蓄えているところです。

  • 今後の展望

    社会インフラの老朽化が進むなか、供給者が不足しています。今後さらに需要供給のバランスが崩れていきます。当社は受託加工型製造業ですから仕事を選べないと思われがちですが、戦略的にポジショニングを行って存続につなげようとしています。鋼材価格が暴騰し、他業種との人材獲得競争が熾烈化し、労働環境改善の法整備が厳格化されています。経営環境は厳しさを増すばかりですが、過去に経験してきた時代に比べれば「希望」ばかりです。顧客との関係は創業以来最高で、年々評価は高まっています。仕入先からバカにされることもなく、公的機関から表彰も受けるようになりました。技能実習生や女性社員も大活躍し、社内に活気が出てきました。自信の持てなかった管理職層が、社長不在をものともせず、現場で指揮監督を果たしています。当社の力はこれから役立つものと確信しています。

  • 若者へのメッセージ

    挑戦し続けてください。誰も想像もしていなかった未来が待ち受けています。何が自分に向いていることか、どんな仕事が合っているのか、何をしようか全くわからない時代です。そんな中、弊社では再チャレンジができる環境づくりを目指しています。仕事には失敗が付き物です。思いがけないトラブルもあります。まずは迷ったらやってみる、何度失敗しても立ちあがる、そしてより良い仕事をする。共に多く失敗し、共にチャレンジし続けましょう。

会社概要

企業名 カワモト・マニュファクチュアリング株式会社
所在地 大阪府淀川区三津屋南3-16-24
業種 製造
設立 1978年
資本金 1,600万円
従業員 32名(2021年6月現在)
事業内容 あらゆる種類の溶接構造部品や機械加工部品を製造
URL http://www.kawamotokogyo.co.jp

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