株式会社足利技研
大野 和俊

経営者と技術者

人手不足という課題に、ロボット技術で応えてきた足利技研。その舵を取る賢者は、経営者でありながら、今も現場に立つ技術者だ。倒産、失注、継承という幾つもの岐路を越える中で貫いてきたのは、「答えは現場にある」という揺るぎない姿勢。数字と技術、経営とものづくりの狭間に立ち続けることで、会社と人を守ってきた。ロボットが身近になる未来に向け、人と技術の関係を現場から問い続ける賢者に迫る。

SHARE

PROFILE

賢者プロフィール

氏名 大野 和俊
会社名 株式会社足利技研
出身地 栃木県
出生年 1968年
こだわり チャレンジすること
趣味 伝統芸能である太々神楽
特技 仕事
休日の過ごし方 家でのんびり、庭の草取り
座右の銘 先ずは聞いていみる
好きな食べ物 とうもろこし
尊敬できる人 自分以外

HISTORY

賢者ヒストリー

  • 幼少期~学生時代

    1968年栃木県出身。幼少期からブロック遊びなどを通じて、想像を形にすることに喜びを感じて育ちました。説明書に頼らず、自分の発想で組み立て、頭に描いた形が現実になる達成感を重ねてきました。学生時代もその想いは変わらず、進路を考える中で、ものづくりの現場で働きたいという気持ちを強く抱くようになりました。

  • 社会人時代

    社会人としては、地元に近い企業がテレビで特集されているのを見て入社しましたが、わずか3か月後に会社が倒産するという経験をしました。その後、再び就職活動を行う中でご縁があったのが足利技研でした。工場見学などを通じて、当時から一からものづくりに向き合っている姿を目の当たりにし、流れ作業ではなく、自由に考え、動きながらものづくりをしている点に強い魅力を感じました。

  • 社長就任のきっかけとその当時

    前オーナーより、今後の会社の在り方について相談を受けたことがきっかけでした。株式譲渡、廃業、M&Aという三つの選択肢がある中で、社員や培ってきた技術にとって最もリスクが少ない道は何かを真剣に考えました。その結果、自らが社長に就任するという決断に至りました。当時から、当社の事業は10年、20年先も必要とされ続けるという確信があり、2020年に社長に就任しました。

  • 現在の事業

    産業用ロボットによる生産工場の自動化システムの設計・製作・導入支援を行う企業です。本社を栃木県足利市に置き、企画から設計製作、据付、ロボットのティーチング(動作プログラム設定)、機械の修理・保守まで一貫したサービスを提供しています。お客様のニーズに合わせたオーダーメイド自動化ソリューションを提案し、多様な業界の生産性向上や作業環境改善を支援しています。また導入後のフォローや技術コンサルティングにも対応し、地域密着で幅広い自動化ニーズに応えています。

  • 今後の展望

    経営者という立場にありながらも、一作業員として現場に立ち続けていきたいと考えています。ゼロからものを作り上げる仕事においては、確かな技術を持っていなければ正しい判断はできないため、常に学び続ける姿勢を大切にしていきたいです。ロボットと人間の距離がさらに近づく中、日本は人口減少の真っただ中にあり、製造業の人手不足は今後ますます深刻化していきます。このままでは製造業そのものが成り立たなくなる危機感があるからこそ、ロボットを扱える人材を増やし、日本の製造業を守っていきたいと考えています。

  • 若者へのメッセージ

    これからは、もっとロボットが身近になる世の中になります。ロボットを使いこなせる人材が必要です。合わせてシステムを構築する必要も出てきます。ロボットに使われるのではなく、ロボットを使いこなすことを目指してほしいです。

COMPANY

会社概要

企業名 株式会社足利技研
所在地 栃木県足利市野田町1308
業種 製造
設立 1977年
資本金 1,500万円(2025年10月 現在)
従業員 17名(2025年10月 現在)
事業内容 省人化設備製造や産業用ロボットのサービス展開しており、ロボットへ配置転換していくという観点で、企画立案から設計、加工、組立、調整、サポートまで一気通貫している。
URL https://ashigi.co.jp/
{

RELATED MOVIES

関連動画