PROFILE
賢者プロフィール
氏名 | 宮原 道夫 |
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会社名 | 森永乳業株式会社 |
出身地 | 東京都 |
出生年 | 1951年 |
こだわり | 一歩先を行く、かゆいところに手の届く技術(ちょっとした思いやりやサービスをプラスする) |
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趣味 | スポーツ観戦(ジャンルを問わず) |
休日の過ごし方 | 散策、スーパーマーケット巡り |
座右の銘 | Never give up |
好きな食べ物 | 旬のもの、地のもの、ビヒダスヨーグルト |
心に残る本 | 新渡戸稲造「武士道」、福沢諭吉「学問のすゝめ」 |
尊敬できる人 | 父親、大学の研修室の恩師(仲人)、会社の先輩 |
HISTORY
賢者ヒストリー
1951年、東京下町の神田で生まれ育ちました。実家の回りには色々あり、遊び場に事欠かない環境で過ごしてきました。ですので、少年時代はどちらかというとわんぱく少年で遊んでばかりでしたが、今思うと、常に集団の前に立つ事を任されるリーダータイプの少年だったと思います。中学生の頃には、反抗期が訪れ父親とは全く話もしない程でしたが、そんな反抗期があったからこそ、進路が決まったと言ってもいいかもしれません。というのも、銀行員であった父親の背中を見て自分はお金を扱う仕事ではない仕事に就こうと思えたのです。もともと、小さいころからモノづくりが好きで、進学先は理工系と決めていました。そこから高校、大学と進学し、早稲田大学進学後の3年次には研究室に出入りし、大学院含め研究に没頭する学生時代を過ごしました。その後、教授から研究室に残らないかとお誘いを頂きましたが、もっと広く色々なものを作りたいと思い就職活動を始めました。そして、結果、森永乳業を知ったのですが興味を持ったのは知り合いから面白い会社があるから見に行こうと言われたのがきっかけです。
大学を卒業後、技術者として森永乳業に就職し、エンジニアとして商品開発の業務に携わりました。皆、工学出身の連中でものすごく若く20、30代が多く、だいたい皆同じ匂いがするし、同じような生活感でした。当時は現在の仕事と違い、サンプルが出来ておらず世の中にない仕事ばかりだったので、全く未知の商品を作っていかなければなりませんでした。それを若い連中が侃々諤々やって作り上げていっていました。それが正直楽しかったです。そういうトライばかりだから上手くいかない事ばかり、失敗ばかりが積み重なっていましたが、リーダーの方たちの”こういうものを作る!”という強い信念というものを肌で感じました。「絶対あきらめない!何回失敗しても!」という事を教わりました。16年の勤務を経て、現場に行かなければと思い工場勤務を自ら志願しました。そして、丁度40歳の時に東京多摩工場に異動になりました。今度は、自分が作った装置の中で本当に商品を作るという立場にまわり、現場の人たちが、責任感を持って真摯にものづくりに取り組む姿に勉強させられました。そこに10年いて、現場のものづくりというものは、こうあるべきだというのが自分の中でかなりわかってきました。
技術者として入社後、異動等含め現場を渡り歩き知識と経験を積み重ねていき、エンジニアリング部長になりました。その後、現場を離れ、生産本部長に異動。それから、社長に就任しました。当時、会社の業績が厳しい中での就任で特に利益率の低い会社でしたが、技術の森永と言われていた部分もあって、どうしても良い物を作りお客さまに認めてもらおうと。それも、成長が右肩上がりの時ならいいが、それだけでは、お客さまに価値を認めてもらえない時代でした。中々そこに皆が変化できませんでした。そんな中でも私の中にあったのは技術への誇りです。「技術ならどこにも負けない。活かしてないだけだ。」と思い、社内の改革に着手していきました。最初は色々な調査をしますが、本当にそれがお客さまが求めているものなのかもう少しフォローして、外との接点をもっと持っていこうというように意識改革をしました。当時、組織もある意味停滞してたので、組織の改革、それから業務のプロセスを変える、構造改革など、いくつか動かし始めました。2000年以降、食品の品質問題が多発したことによりこれまで以上に食の安全安心がキーワードになっていた時代なので、ニーズをとらえた商品開発をはじめとする社内改革を推し進めていきました。
森永乳業が志したことは、社会に必要とされる会社になることです。お客さまが、我々の商品を召し上がって笑顔になるのを見る事が従業員の笑顔につながっています。ですので、笑顔というのを一つのキーワードにし、「かがやく笑顔のために」というメッセージにまとめました。食を提供することによって、お客さまが体の調子がよくなったり、元気になったりすることにつながればと思っています。健康や栄養に関する研究のデータや知見はたくさんあります。これらをどのように商品として、お客さまにお届けすることができるか。このことにテーマを絞って社会に貢献できるような価値のある商品を提供していきたいです。
今年で100年という一つの丁度いい区切りに自分もいたという事で、次の100年を迎えられるような綺麗なスタートにしたいと思います。また新しい森永乳業を作っていけるように持っていきたい。というのが私の目標です。伝統だとかそういうものだけに引きずられるとやりたい事もやれなくなると思います。ですので、今後も良い部分は引き継いで、新しい時代にあった会社になっていく事が大事だと思っています。
何事も想いが強ければ必ず成し遂げる事ができます。これからの長い人生の中で、誰にでも良い事も悪い事もあります。ずっと悪い事だけが続く事もなければ、ずっといい事が続く事もありません。最後には、人生帳尻が合うと思いますので、そんなに悲観的になったりしないで、まずは何事も取り組んでみてもらいたいと思います。
COMPANY
会社概要
企業名 | 森永乳業株式会社 |
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所在地 | 東京都港区芝5-33-1 |
業種 | 製造 |
その他 | |
設立 | 1949年 |
資本金 | 217億400万円 (平成29年3月31日現在) |
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従業員 | 3035名(平成29年3月31日現在) |
事業内容 | 牛乳、乳製品、アイスクリーム、飲料その他の食品等の製造、販売 |
URL | http://www.morinagamilk.co.jp |